2024年2月9日
今すぐにでも車がほしいと考えている方にとってはメリットが大きい自社ローンですが、デメリットも存在します。
自社ローンのメリット・デメリット、またどのような人が向いているのか、向いていないかということも併せて解説していきます。
そもそも自社ローンとはどんな仕組みなのか、なぜ審査に通過しやすいといわれているのか気になる人も多いのではないでしょうか。
そこで、自社ローンの仕組みや審査の通りやすさについて解説します。
自社ローンとは、車を販売している店と直接的に分割払いの契約を結ぶことです。
一般的なローン契約と決定的に違うのは、金融機関や信販会社と通さずに契約することで、販売店自身が独自の審査を行う点です。
また、厳密にはローンではないため、購入資金を立て替える形で返済していきます。
基本的に金融機関や信販会社の審査に通過しなければローン契約できませんが、人によっては審査に通過するのが難しい場合があります。
しかし、自社ローンであれば信販会社を介さず独自の審査が行われるため、勤続年数や信用情報などの不安要素を抱えている人ほど利用しやすいです。
自社ローンは審査に通過しやすいといわれていますが、その理由は自社ローンに金利という概念が存在しないことが挙げられます。
販売店が独自に定めている審査基準さえ突破できれば、誰でも自社ローンに通過できるといえるでしょう。
自社ローンの審査には絶対に通るといわれていることもありますが、必ずしも絶対に審査に通過できるわけではありません。
販売店によっては厳しく審査基準を設けていることもあるため、通りやすい自社ローンでも通過できない可能性があります。
自社ローンを利用する場合でも、決して油断せずに審査に臨みましょう。
自社ローンのデメリットは、以下の通りです。
それぞれについて詳しく紹介します。
自社ローンを利用する際に注意したいのが、保証人や保証会社の利用が求められる可能性があることです。
自社ローンは審査の通過しやすさがメリットではありますが、分割払いが滞ったときのために契約時に保証人を必要とされる可能性があります。
成人しているなら安定した収入がある人を保証人として認められるものの、学生やアルバイトの場合は親族を保証人にする必要性があります。
もちろん収入が安定していなければならないため、年金等で生活している親族を保証人にすることはできません。
もし保証人が用意できない場合は保証会社を利用することになりますが、代わりに保証料が高くなるので注意しましょう。
自社ローンを利用する際に注意したいのが、手数料や保証料がかかることです。
自社ローンは金利が発生しない代わりに、車両本体価格の10%~20%の手数料が発生するため、トータルで計算すると一般的なカーローン契約をするときよりも総支払い額が高くなることがあります。
場合によっては保証料も上乗せされるため、どのくらいの総支払い額になるのか事前に計算することが大切です。
自社ローンを利用する上で大きなデメリットとなるのが、分割払いを行っている間は販売店が車の所有権を持っていることです。
基本的に車を購入したら所有権は自分にあるものですが、自社ローンの場合は完済するまで販売店が所有権を持ったままになります。
所有権が販売店にあることの何が問題になるのかというと、購入した車が何らかの理由で必要なくなったとしても自由に売却できなくなるからです。
自社ローンを完済してからでないと自由に売却できないため、購入した車に乗り続けることになるでしょう。
場合によっては販売店が倒産するおそれもあります。
分割払い中に販売店が経営破綻した場合、車が差し押さえられてしまうので、リスクが高いです。
自社ローンで車を購入する際に、なるべく毎月の分割払いの料金を少なくしたいのであれば、ある程度の頭金が必要になります。
自社ローンは頭金がなくても審査に通過できる可能性がありますが、その場合だとほぼ確実に保証人が必要になり、毎月の分割払いの料金が高くなります。
ある程度の頭金があれば保証人が求められる可能性が低くなるため、必ず完済できるだけの安定した収入があるのであれば頭金を用意するのがおすすめです。
自社ローンを利用して車を購入するときに注意したいのが、中古車販売店で取り扱っている中古車を選ばなければならない可能性が高いことです。
基本的に自社ローンは便利なメリットがある分、一部の販売店でしか取り扱っていません。
しかも新車を購入できるケースは少なく、基本的に車種が限られた中古車しか購入できないという場合が多いです。
必然的に選べる車の選択肢が狭まるばかりか、中古車ともなると購入した後に故障などの問題が発生する可能性もあります。
その点も踏まえた上で自社ローンを利用するかしっかり検討することが大切です。
自社ローンは基本的に支払い回数が少なく設定されているのが大きなデメリットです。
一般的なカーローンの場合だと60回払いとかなりの回数になるので毎月の返済額が比較的安いのがポイントです。
しかし、自社ローンは24回払い、多くても36回払いと少ない回数で完済しなければなりません。
必然的に毎月の返済額が高くなるため、計画的に返済していけるだけの余裕があった方が良いでしょう。
他のローンにはない自社ローンのメリットは、以下の通りです。
上記について解説していきます。
自社ローンを利用するメリットは、総支払額がどのくらいなのかわかりやすいことです。
自社ローンは一般的なカーローンと違って分割払いで支払う上に金利が設定されないため、手数料や保証料を加えた総支払い額がしっかりと分かっているのがポイントです。
総支払い額がわかっていれば、あとどのくらい支払えば車が手に入るのかがわかるため、返済目処が立てやすいでしょう。
分割手数料や保証料によっては総支払い額が高くなる可能性があるため、その点には注意が必要です。
自社ローンは一般的なカーローンよりも審査に通過しやすいのが最大のメリットだといえるでしょう。
自社ローンは基本的に販売店独自の審査基準によって審査を行うため、金融機関や信販会社と比較すると審査に通過できる可能性が高いです。
もちろん収入が証明できなかったり、保証人が用意できなかったりと、審査に影響が出る要素を抱えている場合は通過しにくくなります。
とはいえ、信用情報機関にブラックリスト入りしていたり、非正規雇用だったり勤続年数が短かったりしている場合でも審査に通過できる可能性があるのは大きなポイントです。
自社ローンは一般的なカーローンと比べて手続きが素早く進むため、納車に時間がかからないのが大きなメリットです。
一般的なカーローンの場合、第三者機関を通して審査を行うので平均1週間~2週間ほどの期間がかかります。
すぐに車がほしいのに、1週間以上も待ってられないという方は自社ローンがおすすめです。
自社ローンは販売店が直接審査を行うため、第三者機関を通しません。
審査に通過しやすい上に1週間以内に審査が終了することが基本なため、すぐに車が必要な方にとって嬉しいサービスだといえるでしょう。
自社ローンの審査は基本的に雇用形態を問わないのも大きなメリットです。
一般的なカーローンの場合、雇用形態は審査に通過する上で非常に重要なポイントです。
融資する際に安定した収入があるのか、しっかりとした年収が稼げる職種なのかなど、さまざまな観点から融資しても問題ない人物なのか厳しく審査されます。
しかし、自社ローンの場合は毎月分割払いができるかどうかが重要なため、収入が証明できれば自営業でもフリーターでも問題なく審査に通過できる可能性があります。
審査に通過しにくい、もしくは通過できない自営業やフリーターなどの雇用形態を問わないのであれば、収入の証明によって実質的に誰でも車を購入することができるでしょう。
自社ローンの利用が向いている人は、以下の通りです。
過去にクレジットカードの支払い延滞や自己破産などを行った場合、信用情報機関にブラックリスト入りされてしまうことがあります。
この状態では審査に申し込んでも通過できない可能性が高いですが、自社ローンは信用情報に関係なく、審査に通過できる可能性があるでしょう。
すぐに車が必要な人は自社ローンが向いています。
自社ローンは一般的なカーローンと違って審査に時間がかからないため、最短数日で車を購入できる可能性があります。
一般的なカーローンの場合は1週間~2週間ほどかかりますが、自社ローンは比較的スピーディなためおすすめです。
一般的なカーローンで審査を申し込んだ場合、勤続年数の短さで審査に引っかかる可能性があります。
勤続年数が短いと転職する可能性や仕事をやめる可能性、安定した収入が得られていないといった理由で審査に通過できない可能性があります。
しかし、自社ローンの場合は勤続年数が短くても審査に通過できるのがポイントです。
非正規雇用であっても、安定した収入が証明できるのであれば自社ローンを利用できる可能性が高いです。
一般的なカーローンの場合、非正規雇用は安定した仕事に就いていないと判断されやすいため、審査に通過しにくい要素になります。
自社ローンなら雇用形態が問われないため、安心して申し込めるでしょう。
複数のローンを組んでいる場合、返済負担率が高くなるので審査に通過できない可能性が高くなります。
しかし、自社ローンであれば独自の審査基準を満たしていれば問題ないため、複数のローンを組んでいる人に向いているといえるでしょう。
自社ローンの利用に向いてない人は、以下の通りです。
勤続年数が長い人は基本的に安定した収入を得ているため、カーローンの審査に通過しやすいでしょう。
一般的なカーローン審査ではこのようなポイントは大きな加点となるため、まずはカーローンに申し込むのがおすすめです。
自社ローンは基本的に新車を購入できるケースはほとんどないため、新車を購入したい人には向いていません。
カーローンなら新車を含めてほぼすべての車種を購入できる上に、分割払いの回数も多いので無理のない返済計画も立てられます。
したがって、自社ローンを利用するのは避けたほうが良いでしょう。
車を一括購入できるほどの予算があるのであれば、自社ローンを利用するメリットが薄くなるでしょう。
返済期間や回数は少ないですが、分割払いですぐに車が購入できる自社ローンは、予算が少ない人におすすめです。
車が一括購入できるなら、自社ローンには向いていないでしょう。
他に何もローンを組んでいない場合、金融機関や信販会社に信用されやすくなります。
複数のローンを組んでいると返済負担率が高くなって返済が滞るのではないかという不安を与えてしまいますが、自社ローンなら審査に通過できる可能性があるでしょう。
しかし、他にローンを組んでいないのであれば、カーローンの審査に通過できる可能性があります。
自社ローンはメリットこそ多いものの、それ以上にデメリットもあるので利用する際はしっかりとした計画性が必要です。
手数料や保証料を加えた総支払い額が高くなったとしても無理なく返済していけるのか、中古車でも問題ないかなど、自社ローンのデメリットを踏まえた上で検討する必要性があります。
状況次第ではカーローンよりも自社ローンの方が良い場合もあるため、自社ローンに向いているなら検討してみてはいかがでしょうか。