2024年6月14日
大学進学に際して奨学金を利用した方も多いでしょう。
奨学金は学生生活を支える重要な資金源ですが、返済には長い時間がかかることが一般的です。
そんな中、奨学金を返済しながら車を購入したいと考えた場合、ローンを組むことは可能なのでしょうか。
この記事では、奨学金返済中に車を購入する際のローン審査について詳しく解説します。
まずは奨学金について詳しくみていきましょう。
奨学金とは、独立行政法人日本学生支援機構(JASSO)が大学生や専門学校生のために提供する資金援助制度の一種です。
多くの学生がこの制度を利用して学費や生活費を補っています。
奨学金には大きく分けて「第一種奨学金(無利子)」と「第二種奨学金(有利子)」の2つの種類があります。
ここで、それぞれの奨学金について詳しくみていきましょう。
第一種奨学金は、無利子で学生に貸し付けられる奨学金です。
返済方法には、毎月一定額を返済する「定額返還方式」と、前年の所得に応じて返済額が変動する「所得連動返還方式」の2種類があります。
どちらの方式を選ぶかは借り手の状況によりますが、無利子であるため、借りた金額そのままを返済する仕組みです。
たとえば、在学中に300万円を借りた場合、卒業後にその300万円を18年間かけて返済するか、繰上げ返済を行うことになります。
繰上げ返済をしても返済総額は変わらないため、計画的に返済を進めることが重要です。
第二種奨学金は、有利子で学生に貸し付けられる奨学金です。
返済は大学卒業後に開始され、借りた金額に利子がつきます。
利率は上限が3%と定められており、利率固定方式と利率見直し方式のどちらか選ぶ仕組みです。
現在では、奨学金の利子は0.4%程度と低めに設定されており、車のローンや住宅ローン、消費者金融の金利と比較すると非常に低い水準です。
他の借入れと比べて金利が低いですが、返済義務があることを忘れず、計画的に返済しましょう。
大学進学の際に奨学金を借りた人の中には、卒業後も返済を続けている方が多いでしょう。
しかし、奨学金の返済が続いている中で車のローンを組むことができるのか、不安に感じる方も少なくないでしょう。
そこで、奨学金を借りている場合に車のローンに影響するのかについて詳しく解説します。
結論からいうと、奨学金を借りていること自体は、車のローン審査に直接的な影響を与えるわけではありません。
奨学金を返済中であっても、ローンの審査において重要視されるのは、借り手の返済能力です。
つまり、奨学金の借入れが審査に影響するのではなく、月々の返済が家計にどれだけの負担を与えているかがポイントとなります。
審査では、返済能力や収入、支出のバランスが重視されるため、奨学金の有無よりも、返済計画がしっかりしているかが重要です。
奨学金を借りていること自体は、車のローン審査に影響はありません。
しかし、奨学金の返済が遅れると状況は変わります。
返済が滞ると、その情報が信用情報機関に登録され、車のローン審査に影響を及ぼす可能性があります。
信用情報に滞納や遅延などの情報が記録されると、ローンの審査においてマイナス評価を受けることになります。
そのため、奨学金の返済は計画的に行い、滞納を避けることが重要です。
返済計画を立て、毎月の返済をきちんと行うことで、ローン審査に通る確率を高めることができます。
近年、奨学金の返済が遅れる学生が増えています。
その結果、返済が滞った場合、信用情報機関に金融事故者として登録される、いわゆる「ブラックリスト」に載る可能性があります。
ブラックリストに登録されると、車のローンをはじめ、各種金融サービスの利用が難しくなるため、非常に不利な状況に陥ります。
ここでは、奨学金の滞納とブラックリストについて詳しくみていきましょう。
ブラックリストとは、実際には存在しないリストですが、一般的に信用情報機関に登録されたネガティブ情報を指します。
返済の遅延や債務整理、破産などの金融事故が発生すると、この情報が信用情報機関に記録されます。
これが「ブラックリストに載る」と表現される状況です。
ブラックリストに登録されると、金融機関からの新たな借入れが非常に難しくなります。
奨学金の返済が長期間滞った場合、信用情報機関にその情報が記録され、車のローンやクレジットカードの審査に悪影響を及ぼします。
平成20年11月以降、奨学金の滞納が増加したことから、日本学生支援機構は「個人信用情報の取扱に関する同意書」の提出が必要になりました。
この同意書により、滞納が発生した場合、信用情報機関に金融事故者として登録されることへの同意が必要です。
ただし、3ヶ月以上滞納した場合にのみ、この措置が適用され、ブラックリストに登録されるようになります。
3ヶ月以上の滞納がある場合、信用情報機関に金融事故として登録されます。
そのため、奨学金の返済が遅れてしまうと、信用情報機関との情報共有に同意している限り、ブラックリストに登録されるでしょう。
奨学金の返済が滞ると、その情報が記録され、車のローンやクレジットカードなど、他の金融サービスの審査にも悪影響を及ぼします。
そのため、奨学金の返済計画はしっかりと立て、遅延しないように注意することが重要です。
奨学金の返済が困難な場合には、減額返還制度を検討することができます。
この制度は、収入が一定基準を下回る場合に、返済額を減額することができるものです。
給与所得者であれば年収が325万円以下、非給与所得者であれば年間所得が225万円以下の場合に適用されます。
ただし、適用には審査が行われるため、不採用となることもあります。
また、車の購入が返済困難の原因であっても、適用条件を満たしている場合には申請が可能です。
奨学金の返済が厳しいと感じたら、減額返還制度の条件を確認し、早めに対策しましょう。
ここでは、奨学金を返済しつつ、車を購入したいと考えている方に向けて、いくつかの重要なポイントを解説します。
これらのポイントを押さえておけば、無理なく車を購入し、生活費と返済のバランスを保つことができます。
それぞれ詳しくみていきましょう。
車のローンを組む際には、信用情報に問題がないかを確認してみましょう。
インターネットを利用すれば、自分の信用情報を簡単に調べることができます。
日本学生支援機構は平成20年11月に「全国銀行個人信用情報センター」に加盟しているため、信用情報を照会するのが確実です。
特に、過去3か月以上奨学金の支払いを遅延したことがある場合は、ローンを申し込む前に必ず確認しましょう。
信用情報に問題がなければ、ローンの審査に通る可能性も高まります。
自分の奨学金の残りの返済額を正確に把握することも大切です。
奨学金の返済が毎月どれくらいの負担になっているかを把握し、車のローンの返済とどう重なるかを考える必要があります。
先述の通り、奨学金には無利子のものもあれば、利子が付くものもあります。
一括で車を購入する資金がある場合は、ローンの金利を比較して、生活の負担にならない方を選ぶことを検討しましょう。
毎月の支出が多くならないように、返済計画をしっかり立てることが重要です。
車を購入する際には、自分の預貯金がどれくらいあるかも確認しましょう。
預貯金が車の購入価格より多ければ、ローンを組まずに一括で購入でき、金利負担がなくて経済的です。
しかし、預貯金が少ない場合や、購入価格ぎりぎりしかない場合は、ローンを組むことで無理なく支払いを続けられます。
全ての預貯金を使い切ってしまうと、もしもの時に対応できなくなるため、ある程度の余裕を持つことが重要です。
車をローンで購入する際には、毎月の支払いが発生します。
現在の生活で他の支出が多い場合、ローンの支払いが家計を圧迫する可能性もあるでしょう。
まずは、現状の支出を把握し、少しでも削減できる部分がないかを検討しましょう。
ローンの支払いが可能な範囲であるかを確認し、無理のない返済計画を立てることが重要です。
もし、支出を減らすことが難しい場合は、車の購入を延期することも考えた方が良いかもしれません。
車を購入する際には、車両代金だけではなく、維持費も考慮に入れる必要があります。
ここでは、車の維持費として考慮すべき項目をみていきましょう。
車を所有することで発生する税金には、自動車税(種別割)や自動車重量税、環境性能割などがあります。
これらの税金は毎年支払う必要があるため、購入時だけでなく、維持費としても予算に含めることが重要です。
車を運転するためにはガソリンが必要です。
ガソリン代は、使用頻度や車種によって異なりますが、毎月の支出として大きな部分を占めます。
燃費の良いハイブリッドカーや軽自動車を選ぶことで、ガソリン代を節約することが可能です。
車は定期的に車検を受ける必要があります。
車検には数万円から数十万円の費用がかかるため、維持費として予算に入れておく必要があります。
車検の際に修理が必要な場合、部品代や工賃などの追加費用も発生するので、注意しましょう。
車のタイヤ交換やオイル交換、バッテリー交換など、定期的なメンテナンスも必要です。
また、車を綺麗な状態にしておくために、定期的な洗車を行うことも大切になります。
これらのメンテナンス費用も考慮し、車の維持に必要な費用を計算しておきましょう。
ここでは、奨学金を返済しながらも、費用を抑えて車に乗りたい方のための方法を紹介します。
費用を抑えて車を購入する方法として、まず考えられるのは軽自動車や中古車を選ぶことです。
軽自動車は購入価格が比較的低く、燃費も良いため、ガソリン代や維持費を抑えることができます。
また、税金も普通車に比べて安いのが特徴です。
中古車の場合は、新車に比べて初期費用が大幅に抑えられます。
中古車市場には多くの選択肢があり、状態の良い車も多数見つけることが可能です。
購入前には、車の状態やメンテナンス履歴をしっかり確認してから購入しましょう。
カーリースは、初期費用0円で新車に乗ることができるため、費用を抑えたい方に近年選ばれている方法です。
月々の定額料金には車両本体価格だけでなく、車検やメンテナンス費用も含まれているため、予算の管理がしやすくなります。
さらに、契約期間が終わった後に新しい車に乗り換えやすいことも大きな特徴です。
乗り換えの際には大きなコストや手間がかからないため、常に新しい車に乗り続けたい方には非常におすすめになります。
車を購入する際に多くの人が利用するカーローンですが、種類によってメリット・デメリットが異なります。
自分に合ったローンを選ぶことが重要です。
ここでは、奨学金を借りている方にもおすすめのローンをいくつか紹介します。
新車を安く購入したい方におすすめなのが残価設定ローンです。
これは数年後に車を返却することを前提としており、その分購入価格が抑えられます。
返却後は、車を手放すか、残りの金額を支払って乗り続けるかを選ぶことが可能です。
ただし、返却時の車の状態によっては追加費用が発生することもあるため、注意が必要です。
銀行系カーローンは、銀行や信用金庫などの金融機関が提供するローンで、金利が比較的低いのが特徴です。
審査は厳しいものの、信用度が高ければ審査に通りやすくなります。
給与口座と同じ銀行を利用すると、さらに有利な条件で借りられることもあります。
自分のニーズに合った銀行を選び、しっかりと比較検討することが大切です。
ディーラーローンは、ディーラーで車を購入する際に一緒に契約できるカーローンです。
ディーラーと提携している信販会社やクレジットカード会社、保証会社が提供しています。
車の購入とローンの借り入れを同時に行えるため、利便性が高く、審査も通りやすいです。
一方で、銀行系ローンより金利が高いことがデメリットです。
また、所有権がディーラーに移るため、自分の都合で車を売却することはできません。
さらに、返済途中に事故を起こし全壊してしまうとローン残額の一括返済が求められることがあるので注意しましょう。
自社ローンは、販売店が独自に提供するローンです。
信販会社を介さないため、審査が緩いのが大きな特徴となっています。
ただし、金利が高めに設定されていることが多く、最終的な支払額が増える可能性があります。
自社ローンは、急いで車を手に入れたい場合には便利ですが、長期的な支払い計画をしっかりと立てることが重要です。
スリークロス滋賀店の自社ローンでは、ローン審査の通過率が70〜80%と非常に高いのが特徴です。
また、頭金が不要で最大84回払いもできるため、余裕を持った返済計画を立てることも可能です。
奨学金を借りている方で自社ローンをご検討の方は一度スリークロス滋賀店までお問い合わせ下さい。
奨学金を借りていること自体は、車のローン審査に直接的な影響を与えません。
しかし、奨学金の返済を滞納している場合は、信用情報にネガティブな情報が記録され、ローン審査に悪影響を及ぼす可能性があります。
そのため、奨学金の返済は計画的に行い、滞納や遅延がないように注意することが重要です。
車を購入する際は、この記事で解説したポイントや費用を抑えて車に乗る方法を参考にして、無理のない計画を立てましょう。
適切なローンの選択や、維持費の見積もりを行うことで、安心して車を所有することができます。
ぜひ、自分に合った最適な購入方法を見つけて、快適なカーライフを楽しんでください。